慈恵医大とトゥモロー・ネット、AIボイスボットとLLM活用の病院問い合わせ業務効率化を共同研究
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AI（人工知能）プラットホーム事業のトゥモロー・ネット（東京・品川区）は6月17日、慈恵大学（東京・港区）と、AIボイスボットやLLM（大規模言語モデル）を活用した医療機関への問い合わせ対応効率化と業務支援の共同研究を6月から開始したと発表した。
研究では、トゥモロー・ネットが開発するボイスボットとチャットボットを併用し、RAG（検索拡張生成）を活用したLLMと連携するナビゲーション型AI「CAT.AI（キャットエーアイ）」を活用。外来案内、診療スケジュール、検査内容、予約手続きなどでの病院への電話やウェブなどを通じた問い合わせ業務を対象に業務の自動化や、診療科別のFAQ（よくある質問）テンプレートの構築、AI対話の業務適応可能性の検証を段階的に取り組む。
具体的には、AIによるFAQ応答の有効性、診療科別テンプレート構築の実証を行うほか、応対に要する業務負荷削減効果を検証。医療職員の業務工数削減、案内品質の均質化・標準化、医療情報格差の是正といった効果を見込む。
2者は今後、実運用を見据えたシナリオ検証、職員・患者へのヒアリング、満足度の評価などを通じて、全国の医療機関に向けた診療科別AIパッケージとしての展開も視野に、高度なFAQパッケージの開発を進める。
トゥモロー・ネットではLLMを活用した医療現場向けAIソリューションの研究開発にも本格的に取り組む方針で、今回の共同研究を、その実用化に向けた最初の実証プロジェクトとして位置付け、現場のニーズと技術革新を結びつける実践的な足がかりにする考え。
