AIBTRUST、病院向け医療情報返却システムと患者向け返却情報管理アプリの提供開始

大阪大学発の医療情報ベンチャーのAIBTRUST(アイビートラスト、東京・港区)は1月21日、医療機関が患者に安全に医療情報を返却できるシステム「ヘルスインタビュー」と、返却された情報を患者が自身で管理できるスマートフォンアプリ「メディレコ」の提供を開始したと発表した。

「ヘルスインタビュー」は、次世代医療情報通信の国際標準規格「FHIR」に対応した医療機関向けソリューション。「FHIR」で患者本人に医療情報を医療機関が指定した範囲で容易に返却し、患者自身が利活用できるようにする。同社によると、情報返却を行うことで将来的には、その収益の一部を医療機関が得られるようになるという。

さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)機能で、ウェブ問診、部屋や人、機器のリソース状況をAI(人工知能)が解析し、空きのタイミングで自動的に予約枠を開放・閉鎖する「AIリソース予約」、診療室にいる人と、次にすべきことをリアルタイムでAIが指示する「AIスタッフ指示(院内誘導)」の機能も提供。診察と受付業務の効率化、患者満足度や認知度向上、医療の質の向上に役立つという。利用料は月額2万円から。

一方、「メディレコ」は、患者個人が返却された医療情報をスマートフォンで管理できるアプリ。情報を自分で所有し、健康管理や日常生活に活用できる。患者の利用料は無料。返却される情報は医療機関やAIBTRUSTを含む第三者が一切閲覧ができない形で返却される。

アプリはデジタル庁のデジタル認証アプリを利用し、マイナンバーカードで本人確認を行う。将来的には返却された医療情報の流通や個人販売で患者自身が収益(ポイント制)を得ることが可能になるとしている。