弘前大学附属病院、むつ総合病院と共同でオンライン診療を本格始動

11月20日に開催したオンライン診療の記者会見の様子

弘前大学医学部附属病院(青森・弘前市)は12月5日、むつ総合病院(青森・むつ市)と連携し、オンライン診療の本格運用を開始すると発表した。

弘大医学部附属病院では、来院に片道で3時間以上の移動が必要な地域が少なくないむつ・下北地方で、遠方からの来院者の身体と経済的負担を軽減し、高度な専門医療の迅速な提供を目的にオンライン診療を導入した。

11月20日には記者会見を開催。福田眞作・弘前大学学長、袴田健一・弘前大学医学部附属病院病院長を始め、山本知也・むつ市市長、松浦修・むつ総合病院病院長、守川義信・青森県健康医療福祉部部長が出席。オンライン診療の具体的な仕組みや期待される効果について説明した。

オンライン診療のデモンストレーション
オンライン診療のデモンストレーション

また、遠隔医療センターでオンライン診療のデモンストレーションも実施。弘前大学の医師がむつ総合病院の診察室にいる患者役に対してビデオ通話で問診を行い、専用システムを使って病院側の電子カルテに情報を書き込む様子を公開した。

弘大医学部附属病院は、オンライン診療導入で、むつ・下北地方の患者が抱える移動負担の大幅な軽減と、早期の診断や治療につながることを見込む。今後は、対応する診療科の拡大し、オンライン診療を通じた地域医療の強化を進めていく計画。同時に、さまざまな遠隔医療の実施に取り組み、新たな医療モデルの確立を目指す。