オムロンヘルスケア、血圧測定で心房細動の可能性を検出するアルゴリズム開発

オムロンヘルスケアは11月28日、心電図を記録せずに血圧を測定するだけで不整脈の一種である心房細動の可能性を検出する、血圧計搭載アルゴリズム「Intellisense AFib(インテリセンスエイフィブ)」を開発したと発表した。

「Intellisense AFib」は、AI(人工知能)技術を使って開発した血圧計に搭載されるアルゴリズム。血圧測定時に取得できる「圧脈波」のデータを解析して心房細動の可能性を検出する。「圧脈波」は、心臓の拍動で駆け出される血液により血管内壁にかかる圧力のことで、正常な人の圧脈波は規則的だが、心房細動の症状がある場合は圧脈波の形が不規則になる。また、圧脈波パターンは人によって異なるという。

今回、オムロンヘルスケアは、蓄積してきた圧脈波データの知見とAI技術を活用して、データ内の脈間隔の変化を詳しく解析することで心房細動の可能性を判別できるアルゴリズムの開発にこぎつけた。

同社によると、「Intellisense AFib」を搭載した血圧計を使うことで、心房細動の発症や、そのリスクを認知していない高血圧患者が、日々の測定をきっかけに心房細動の可能性に気づき、早期発見と治療介入につながるという。2024年10月にはFDA(米国食品薬品局)のDeNovo認可を取得した。「心房細動の可能性」を検出する血圧計では米国初の認可取得という。