メドメイン、病理診断向けクラウド医療画像管理システムを販売開始
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病理プレパラートのデジタル化サービスなどのメドメイン(福岡市)は10月31日、病理診断向けクラウド型の医療画像管理システム(PACS)「NOBORI(ノボリ)」の販売を11月1日から開始すると発表した。
「NOBORI」は、クラウドのデータストレージ、画像解析AI(人工知能)、コンサルテーション、遠隔病理画像診断の機能を利用できる。病理画像データに加え、(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)、内視鏡などの検査種の画像データと統合管理が可能。メドメインは、放射線分野向けPACSで2400超の施設への導入実績を持つPSP(東京・港区)と、2022年7月に資本業務提携し、自社が強みとする病理分野のソリューションとクラウド型PACSの開発に強みを持つPSPの技術を融合し開発した。
「病理診断」は、人体から採取した組織や細胞から作成されたプレパラートを病理医が顕微鏡で観察し、がんや悪性細胞などを診断することを指す。
メドメインによると、日本国内のがん患者数は増加傾向で、それに伴い病理診断件数も増え、がんの確定診断を行う病理医の業務負荷は高くなる一方、病理診断の専門医数は約2800名と不足し、地域偏在などの課題もあるという。また、病理診断では、遠隔の画像診断や、病理医間の症例共有、遠隔カンファレンス、画像診断支援AIの活用の要望が高まっているとしている。そこで、同社では、デジタル技術で病理診断業務のワークフローの改善と効率化を図れるサービスを提供することにした。