ユビー、沖縄・浦添総合病院が看護師の文書作成効率化で生成AI導入

Ubie(ユビー、東京、中央区)は10月22日、医療法人仁愛会が運営する浦添総合病院(沖縄・浦添市)が、生成AI(人工知能)を使った医療事務業務の支援サービス「ユビーメディカルナビ生成AI」を導入したと発表した。沖縄県では初という。

「ユビーメディカルナビ生成AI」は、複数の生成AIを活用し、医療従事者の業務を支援するサービス。医師向けの紹介状作成に加え、看護師向けの退院看護サマリ作成やIC記録作成、医療事務向けの退院サマリ作成や紹介状作成、カンファレンス議事録作成などが行える。

浦添総合病院は、地域の中核病院に位置付けられる三次救急を担う高度急性期病院。医療サービスの質向上と医療従事者の働き方改革に取り組んでいる。今回、急性期病院で、特に課題となっている看護師不足の対策で、看護師の業務負担を軽減し、本来業務に集中できる環境を整備するために「ユビーメディカルナビ生成AI」を試験的に導入した。

同院では、まずはトライアル検証を行い、その結果を踏まえ、生成AI活用や病院全体への拡大などの利用方針を決定する方針。トライアル検証では、看護師の記録業務の負担軽減で、特に時間のかかる退院サマリ作成の効率化に活用。従来は最大30分以上かかっていた作成時間が生成AI導入後は、5分以内に短縮されるなどの効果を発揮しているという。

生成AIのトライアルは導入当初、2病棟から運用を開始。3カ月目には全病棟での運用に拡大し、月間で約250件の退院サマリ作成で利用する。今後は音声認識機能を使った患者面談記録やカンファレンス議事録作成などに活用範囲の広げるという。