kubell、訪問診療の多職種連でビジネスチャット活用し医師の生産性が3割向上
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移動中にチャットで連絡する訪問診療の医師
ビジネスチャットのkubell(クベル、東京・港区)は10月22日、ビジネスチャット「Chatwork(チャットワーク)」が、ニールセンデジタルの調査で国内利用者数が6年連続のトップ獲得と医療機関での活用例を発表した。
医療機関の導入例は、掛川東病院・桔梗の丘(静岡・掛川市)の訪問診療で地域での多職種連携の活用を紹介。同院が、院内だけでなく地域の事業者に「Chatwork」の利用を呼びかけ、居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)や訪問看護ステーション、薬局など、訪問診療に関わる事業者が「Chatwork」を利用した結果、文字や写真、PDFなどのデータで迅速な情報共有が可能になった。
その結果、1対1で行っていた連絡が1対多に向けてできるようになり、情報共有のスピードが向上。同時に、医師への電話件数が大幅に減り、移動時間などで連絡確認や返信が可能になったことで、訪問診療の医師の生産性が3割ほど上がったという。
クベルによると、訪問診療や医療の現場では、ケアマネジャーや訪問看護師などの多職種から、忙しい医師に電話するハードルが高く、日常的に使われているFAXや電話では効率的な情報共有ができていなかったとしている。
掛川東病院では「コミュニケーションツールなどのICT(情報通信技術)を導入することで、仕事時間の効率化もできるし、生産性も上がる。医療や介護の分野では、情報共有を迅速かつ確実にやっていくのは肝の部分だと思う。『Chatwork』を使うと、その辺りが劇的に変わるし、電話やFAX、口頭だけのときと比べて、質がまったく別物のように高くなる」(宮地紘樹・病院長)と話している