イーメディカルジャパン、物流会社のNBSロジソルが福利厚生で高血圧オンライン診療を導入

高血圧オンライン診療の利用イメージ

マーケティング企業の刀(大阪市)の子会社のイーメディカルジャパン(東京・千代田区)は10月16日、総合物流会社のNBSロジソル(大分・日田市)が、所属の全ドライバーを対象に、福利厚生で高血圧オンライン診療サービスの導入を開始すると発表した。

導入では、イーメディカルジャパンのオンライン診療サービス「イーメディカル」を活用する。サービスは、全国を飛び回る業務で血圧測定を習慣化しづらい環境のドライバーでも、血圧計とアプリだけで全国どこからでも簡単に診療が可能。通院が必要な従業員には、土日祝も含めた6時~23時の幅広い診療時間を設けた。

イーメディカルジャパンによると、健康状態の不良が原因で発生する「健康起因事故」を起こした運転者の疾病別内訳は、心筋梗塞などの心臓疾患、くも膜下出血などの脳血管疾患、大動脈解離など高血圧を主な要因とする疾患が約32%を占め、運転者の死亡が発生した事故では3つの疾患で約79%となっており、高血圧の適切な対処と管理が事故発生を未然に防ぐカギと指摘。

しかし、企業では、こうしたリスクを認識していても、健康診断の結果からドライバーに受診勧奨をする程度にとどまることが多く、恒常的に血圧管理や、病院、薬局に定期的に通って診療を受ける正しい管理につなげるにはさまざまな壁があったという。

今回のサービスでは、個人に配布される血圧計とアプリだけで血圧管理が行え、全国どこからでも、早朝や深夜も含めた隙間時間でオンライン診療が可能なため、血圧管理を格段に取り組みやすい環境が整備でき、課題解決が図れるとしている。同時に、企業が血圧を健康レベルの指標に設定し、血圧を通じた健康管理を全面的に支援することで、ドライバー同士の意識が向上すると見込んでいる。

一方、NBSロジソルでは、オンライン診療の導入で、高血圧を主な要因とする疾患を未然に予防し「健康起因事故」による重大事故を防止する一方、事業者としてドライバー1人1人の健康を支援し、長期に働ける環境作りを進めるとしている。