Splink、トヨタ健保がセルフチェック認知機能測定ツール導入、7万人が利用

「節目健診」を実施する専門施設「健康支援センターウェルポ」

医療AI(人工知能)スタートアップのSplink(スプリンク、東京・港区)は8月20日、同社のセルフチェック型認知機能測定ツール「CQ test(シーキューテスト)」が、トヨタとトヨタ自動車健康保険組合で採用されたと発表した。

「CQ test」は、脳の認知機能が健常な状態から利用できるセルフチェック型の認知機能測定ツール。iPadを使ったテストで提供。テストは10分程度で行え、結果表示もiPadで表示できる。測定結果の解析データは保存と蓄積し、経年変化の可視化が可能。

トヨタ健保では、メタボリック症候群など生活習慣病の予防やがんの早期発見で行う「節目検診」で、受診する7万人程度の社員に認知症リスクや認知機能低下リスクなど、ブレインヘルスケア(脳の健康)意識を高めるために「CQ test」を採用した。

トヨタ記念病院
トヨタ記念病院

また、トヨタ記念病院では、スプリンクの脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging(ブレインライフイメージング)」を導入した。「Brain Life Imaging」は、脳MRIデータをAIで解析し、海馬領域の体積を測定と可視化し、受診者目線のわかりやすい結果レポートを作成できるAIシステム。受診者は脳ドックの延長で検査が受けられる。企業立病院が「Brain Life Imaging」を導入すのは、トヨタ記念病院が初という。

トヨタでは、病気の予防や早期発見による医療コストの削減や労働生産性向上を目的にツールやシステムの利用を決めたとしている。