インボイス、秋田赤十字病院が請求書一括サービスで処理時間を13時間から20分に
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受取請求書の一括請求サービスのインボイス(東京・千代田区)は8月15日、業務提携するバイタルネット(仙台市)を通じて、秋田赤十字病院(秋田・秋田市)が経理業務効率化で、同社の「一括請求サービス」を導入したと発表した。
「一括請求サービス」は、インボイスが顧客に代わり請求書を受領(じゅりょう)し、通信会社やサプライヤーへの支払いを代行することで、請求をまとめし1本化するサービス。ユーザーは、同社が電子化した請求書や請求明細書を専用のウェブサイトから月1回のダウンロードすることで、請求書の保管と支払いが1回で済む。そのため、ペーパーレス化や経理業務の効率化できる。
秋田赤十字病院では、固定電話、携帯電話、インターネット接続料など合計で49件、109回線の通信料金の支払いがあり、通信料金1件1件について、管財課がその都度、請求書と納付書の到着を確認。その後、会計課が支出の決裁手続きを行い、仕訳データを会計システムに入力し、納付書と払い出し伝票を銀行の担当者に渡して引き落としていた。
そのため、2つの部署で、1カ月あたり事務処理に約13時間がかかり、作業時間の短縮・効率化が課題となっていた。中でも会計課が行う「支払伝票の作成」から「支払い承認の回覧」では、約7.4時間がかかり、特に改善が必要だった。そこで、請求書を一本化できる「一括請求サービス」の導入を決めた。
導入後は、月に50回程度、紙でやりとりしていた請求書や納付書が請求書1通になり、請求書の確認、回付、整理、支払い、保管まで、受け取り請求書の一連の業務が不要となった結果、約13時間かかっていた請求処理時間が約20分に削減された。
また、課題が大きいと感じていた「支払伝票の作成」から「支払い承認の回覧」の業務も10分未満と98%の軽減となり、効率化につながった。さらに紙全体の保管量も減り、保管スペースにゆとりができ職員のストレス軽減にもつながった。
今後は、サービスのウェブサイトで、これまでできていなかった時系列での分析や異常な金額が発生した場合の探知を行えること踏まえ、戦略的な利用をしていくとしている。